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「違いを価値に変える6段階理論」構成する2軸

違いを価値に変える6段階理論は学習理論と調整理論からなる。

適応学習と創造学習におけるマネージャーの役割定義

組織学習は適応学習(既存のパラダイム内における、具体的職務、規則、構造のコントロールの範囲内に留まる受動的な学習 )と、創造学習(パラダイム転換や、未来志向の創造を伴う能動的な学習)の2種類に分けられる。 それぞれにおいてマネージャーに求められる役割は大きく異なるため、本理論では以下の通り定義をしている。

適応学習におけるマネージャーの役割

管理をする、というアプローチ。既に顕在化している課題をディスカッション(議論)により更に明確にし、階層とシステムを通じて、最大の効率、合理性、利益を追求し、最強の結果を目指す。 部下に対しては教える(Teach)というスタンスで臨み、評価には客観性が高い指標や結果を用いる。

創造学習におけるマネージャーの役割

支援する、というアプローチ。潜在的な課題をダイアログ(対話)により明確にし、人と企業文化に訴えかけることを通じて、最大の目的である創造を追求し、最高の結果を目指す。 部下に対しては引き出す(Coach)というスタンスで臨み、評価には主観性が高い行動や過程を用いる。

公式化調整と社会化調整におけるマネージャーの役割定義

適応学習にせよ創造学習にせよ、これらを推進する際のアプローチのことを「調整」という。そしてここでは調整を、全社を対象とするような人事制度を「公式化調整」、職場で求められる振る舞いなどの規範を「社会化調整」としそれぞれにおけるマネージャーの役割を以下のように定義する。

公式化調整におけるラインマネージャーの役割

採用・活用・評価・報酬・処遇・人材育成・福利厚生等、人事マネジメント全般にかかわるものであると同時に、各種手続き等の規定も含まれ、個人がその基準・制度に合わせること。全社を対象とした施策については人事部門が企画するが、各職場における実施についてはラインマネージャーが担う。

社会化調整におけるラインマネージャーの役割

組織の構成員であるために必要な組織の価値観を教育・儀式・慣行や人的交流を通じ共有し、個人が納得の得られた状態にすること。全社を対象とした社内イベント等については人事部門等が担うことがあるが、基本的には各職場のラインマネージャーがその担い手となり、主にOJTを通じて行われる。

「違いを価値に変える6段階理論」考え方

※文化とは考え方、感じ方、行動の仕方のパターンであり、集合的に人間の心に組み込まれるもの。国籍、地域、民族、宗教、言語、性別、世代、社会階級等のレベルがある。本理論においてはこれらのレベルが既存の組織と異なる人材のことを「異文化社員」としている。

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